黄河

6月30日から2週間の予定で、中国・山東大学(山東省の省都・済南市)に講義に行きました。山東省では青島市が日本ではよく知られていますが、済南市は山東省の省都で市区の人口が434万人の中規模の都市です。市中を黄河が流れ、南には泰山が控えています。市は三方山に囲まれるため、盆地のような気候で、夏には40℃近くまで温度が上がるとのこと。
講義の合間を縫って、市内を流れる黄河を視察。大学から40分ほど北に走ると黄河に突き当たります。長江のイメージが強いことから、対岸が見えないくらいの大きな川を想像していたものの、拍子抜けするぐらい川幅が狭く驚きました。

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観光船乗り場近くの黄河、まるで泥水

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想像したよりも狭い川幅、鉄道橋がかかる

川は黄河と言われるのが十分に納得できるほどの泥水。しかし流れは早く、相当の水量。済南市には鉄道橋を除いて、黄河を跨ぐコンクリート橋が3本、浮橋が2本かかっていて、いずも有料とのこと。近くの浮橋(片道1車線)を渡り黄河の流れを実感。驚いたことに、この浮橋の近くの浅瀬で水泳をしている人を見かけました。(遊泳は禁止されている)

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片道1車線と単車、自転車、歩行者用の浮橋

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浮橋は川中の支柱で台船を固定し、その上に鉄板製の車道を設ける構造

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遊泳禁止の黄河で水遊び、泳いでいる人も

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ここで通行料5元を支払う
この浮橋を渡るのに5元を支払って、近くの黄河森林公園を訪ねてみました。うっそうとした河畔林を想像していたのですが、あったのは、遊園地と野外バーベキューの施設。ウイークデーでもあり人影はまばら。週末は多くの市民が遊びに来るそうです。

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黄河森林公園の様子
済南市は周囲を山で囲まれていることもあり、市内の多くの泉水があり、別名泉城と呼ばれています。このことから、水道は熊本市と同じ地下水が水源かと思いきや、実は主要な水源は黄河とのこと。SS濃度が異常に高いこの黄河の水から水道水を作るには、河川の伏流水を取るのが一般的ですが、済南市では、直接、黄河の水を水源として使っています。浄水過程で発生する大量のSSをどのように処理しているか大いに興味のあるところ。市内には浄水場が1か所、下水処理場が3か所あるとのことでした。