四回目の砂漠緑化活動

今回で、鹿児島大学名誉教授の野崎勉先生が主催する内モンゴル自治区での砂漠緑化ワークショップに参加するのが4回目になる。回を重ねるにつれ、瀋陽から内モンゴル自治区のホルチン沙漠を結ぶ高速道路と一般道路の整備状況がどんどん良くなり、今回はこれまでになく快適なバスの旅になった。乾燥地帯を走る高速道路のゆったりとした車線、手入れの行き届いた街路樹と緑の中央分離帯には驚かされる。例年に比べ降雨が多く、砂漠にも水たまりができるほどであった前回の砂漠緑化ワークショップ(2015年6月13-14日)に比べ、今回は7―8月に降雨が少なかったこともあり、乾燥した砂漠を実感しての植樹活動になった。
沙漠化の進行している最前線域で行っている植樹活動には、今回は社会人3人、学生21人が参加。前回の植樹では頑張りすぎて腰を痛めたことから、今回は穴掘りを控えようと思っていたものの、女性の参加者の割合が多いこともあり、結局前回と同じくらい10本近くのモンゴル松を植樹した。(幸いにも今回は前回の反省もあり注意し穴掘りをしたので、腰を痛めることはなかった)

 

植樹の指導をする野崎先生

植樹の後、これまでに野崎先生が行ってきた植樹地域の下草刈りを初めて行った。植樹後5年も経過した松は幹も太く、青々と逞しく元気に育っていることに感動。20-30年後には、この植樹したモンゴル松の森が沙漠化の進行をストップし、多くの生き物が共存できる生命でいっぱいの生態系の基盤になることを期待したい。

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これまでに野崎先生のグループが植林した地域

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植林後5年を経過したモンゴル松を前に野崎先生が松の生育状況を説明

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野崎先生(右)と東北大学の朱教授(右)
2日目のホルチン砂漠での乗馬体験では、これまでになく沙漠の形状が大きく変わっているのに気付き、沙漠が生きていることを実感。これとは別に、年を追うごとに沙漠観光が商業化してきているのにも驚かされる。乗馬、サンドバギーに加えて、ジープによる沙漠ドライブが人気で、ジープが大きな音をたてながら我が物顔でボルチン沙漠を縦横無尽に走り回っている。一方では、乗馬の距離が短くなり、もう少し先にと思うと馬子から追加のお金を要求される。砂漠観光の商業化で地方を活性化させたい地元住民の願いは分からないではないが、もう少し棲み分けをして、のんびりと乗馬を楽しむことのできる環境を創ることが、長い目で見て多くの観光客を引き付けるではないだろうか?

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ホルチン砂漠の観光センター。ここで馬、ラクダ、サンドバギー、ジープに乗る

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馬に乗って砂漠観光

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ホルチン砂漠の砂紋

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ホルチン砂漠の観光センター右横の植林により砂漠化を食い止められた地域
若い中国の大学生諸君と寝食を共にしての砂漠緑化ワークショップ。学生諸君から若いエネルギーを沢山もらった。彼らと一緒に真っ青な青空のもと植林に汗を流すことで、毎回心身ともにリフレッシュできている。参加して頂いた学生諸君に感謝!!