平成16年3月の九州新幹線一部開業時に、鹿児島中央駅前広場内へ引き込んだ市電軌道敷140mが芝生により試験的に緑化されました。軌道敷の表面温度が芝生面では舗装面に比べて低く抑えられることや、市民からの芝生軌道化について好評を得たことから、鹿児島市は中心市街地の軌道敷を緑化する事業を実施しています。
鹿児島中央駅前電停~鹿児島駅電停までの延長約2,800mの区間のうち、主要交差点部等を除いた延長約1,900mについて、軌道敷全面の芝生による緑化工事が行われ、平成20年3月に我が国で初めてとなる本格的な市電の芝生軌道が完成しました。
この成功を受け、熊本市でも市電の軌道緑化が実施されている。すでに熊本市の市電の軌道緑化については、熊本駅前の市電乗り場付近の軌道緑化の状況を水めがねにアップしているのでご覧ください。
この軌道緑化には、保水性と断熱性、及び耐圧機能に特徴のある「シラス緑化基盤」と地元客土に土壌改良材を数種類ブレンドした客土を利用する緑化システムが採用されています。
芝生には冬でも緑を持続しやすい「改良コウライシバ種」が採用されているそうです。
今回訪れたのが11月中旬にも拘わらず、芝は軌道敷内で元気に生育し、駅前広場に潤いと安らぎの都市空間が創出されていました。
写真 鹿児島中央駅前の市電乗り場付近の軌道敷緑化の状況
写真 西鉄ソラリアホテルの部屋からの鹿児島中央駅前の市電乗り場を望む
写真 鹿児島中央駅から高見橋に向かっての軌道敷
写真 鹿児島中央駅、アミュプラザ鹿児島を望む
写真 鹿児島中央駅前の広場