熊本に17年間住み、火山性の小規模な地震は何度となく経験したが、震度5を超える大規模な地震は一度もなく、熊本は地震の影響が少ない街と思っていた。しかし、所属した熊本大学工学部社会環境工学科に探査工学を専門にする小池教授(現在は京都大学教授)が日奈久断層をフィールドとしていたことから、卒論、修論の発表会で、断層の話はよく聞いていた。しかし、まさかこの日奈久断層が、今回のような大地震を引き起こすとは夢にも思いませんでした。
前震の後お見舞いの電話を熊本市に住む友人や知人にした時は、食器が割れて今後片付けをしていますとのことだったのが、本震の後に再度電話すると、これまでに経験したことのないひどい揺れで、「これで自分の人生終った」と観念したとのこと。
今回の熊本地震の特徴は、大きな前震の後に、より大きな本震が襲ったこと、余震の回数がこれまで記録にあるどの地震よりも異常に多いことである。この地震を経験した人は余震が治まらないことが一番の不安で、いつも体が揺られている感じで気分が悪く、落ち着いて眠ることができないと訴えている。本震での異常体験がトラウマとなり、自宅に帰ることができず、安全な避難所に避難している人が多く、避難所に入れない人は車の中で不自由な避難生活を強いられている。
今後、いつどこで起こってもおかしくないと、大阪にいる私に今回の地震体験からの注意喚起のメールをくれた知人の村嶋さんに感謝し、熊本の一日も早い復興を願っています。
以下、村嶋さんからのいつ来るかわからない地震に備えてのアドバイスです。
1.防災グッヅは是非準備しておく事
2.水が如何に大切か痛感しました。飲料水はいくつかの避難所を巡ってペットボトル1本づつ貰って回りました。
次に、トイレの水です。トイレのタンクに何杯汲んでも必要量に達しません。
1) 風呂残り湯を残しておられた方達は良かったようです。(トイレタンク容量のチェック要)
2) 天然水を沢山分けて貰いましたが、下痢しました。(未消毒水は長期になったら煮沸が原則)・・・井戸水と思われます
3) 普段の買い物は行きつけの個人商店を決めておく(食料は優先的に100円均一で分けて貰えました)
3.食料は、電気が通じていますので、レトルト食品・缶詰が助かります。(レンジが使えるのが有難いです)
4.お風呂に入る事が出来ません、皮膚洗浄スキン・髪を洗う為の泡シャンプー。口腔洗浄うがい薬。
5.下着(身近な人には依頼しやすいでしょう)
6.持ち運び便利な薄くて軽くて暖かい布団・毛布。
以上