蔵王高原の北五葉松と高山植物

旅の最終日(7月19日)には天候に恵まれ、蔵王高原で北五葉松と高山植物を楽しむことができた。
ホテルから徒歩5分で蔵王ロープウエイ山麓線の山麓駅に。

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山麓駅前の観光地図

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7分で標高1331mの樹氷高原駅に。

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ゴンドラからの眺め(中央の山は、地蔵山)

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樹氷高原駅からの眺め(麓に蔵王温泉街)

そこから二人乗りのリフトを乗り継いで、観松平に。

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ガイドの案内で「観松平」と高山植物が楽しめる「いろは沼」を約1時間のトレッキング。なお、蔵王高原駅からロープウエイを乗り継ぐと、標高1736mの地蔵山に行くこともできる。

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観松平から望む蔵王中央ロープウエイのゴンドラ
観松平には、樹齢300年を超える北五葉松が群生していて、この松が冬には樹氷となる。大きな松には名前がついて、中には500年を越える老木もある。名前の付いた松が18本あるそうだが、その中で目立ったのが王将の松と不老の松であった。

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王将の松

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不老の松
観松平の途中から、湿地帯のいろは沼(標高1,400m)に。山地貧栄養型の湿原で、湿原の窪みに水が溜まったものを「池塘(ちとう)」という。この池塘が散在することから「いろは沼」と呼ばれている。(いろは沼の案内板から引用)

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ガイドの案内でいろは沼の木道を進む

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晴天でも、時にガスがかかるいろは沼

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瓢箪の形をした瓢箪池

いろは沼での高山植物は、月山弥陀ヶ原とほぼ同じであった。

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ハクサンシャクナゲ

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ゴゼンタチバナ

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ガクウラジロヨウラク

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キンコウカ

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トキソウ

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ザオウアザミ

元滝伏流水、白糸の滝、丸池様

1日目の宿は山形県と新潟県の県境のあつみ温泉。深夜、目覚めるような激しい雷雨。朝には天候は回復し、ツアーバスで鳥海山に。鳥海山は山形県と秋田県に跨がる標高2,236mの活火山。山頂に雪が積もった姿が富士山にそっくりなことから、出羽富士とも呼ばれている。前日の月山高原ラインに比べてよく整備されている2車線の鳥海ブルーラインを使って鳥海山5合目を目指す。始点から5合目までは20㎞で30分のドライブ。4合目付近からガスがかかりはじめる。5合目の駐車場周辺は晴れているものの、下界は雲海。もしかしてと期待して鳥海山と日本海が望める絶景が楽しめる展望台に登り始めるが、ガイドさんから上に行ってもこれ以上の眺めは望めないとのことで、残念なことに雲海を眺めるのみとなった。鳥海ブルーラインを下った後、国道7号線を下り鳥海山の南に位置するにかほ市にある元滝伏流水の見学に。
元滝の駐車場から、立派な杉林に囲まれた疎水沿いの道を歩くこと10分で滝に続く川に出る。

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疎水沿いの道を進む

霧が立ち込め、河床の岩が苔で覆われている様子は、まさに青森県の奥入瀬渓谷と同じ。

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杉林の向こうに元滝が見える

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霧が立ち込める苔むす河川

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鳥海山は600万年前から活発な活動が続いていて、度重なる噴火で溶岩が何層にも積み重なっている。鳥海山の溶岩はガサガサで、スポンジのように多量の水を貯えることができるとのこと。鳥海山の麓の溶岩のヘリの部分から伏流水が滝となっているのが元滝。高さは5m、長さ30m、湧水量5万トン/日と滝としての規模は小さいが、滝の水温が10℃と冷たく、滝の一帯は年中深い霧に覆われている。そのため、滝周辺は湿度が高く岸壁や河辺は苔に覆われていて独特の雰囲気を醸し出している。

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岩肌から湧き水が滝となる

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霧に覆われた元滝

元滝を見た後、昼食会場の最上川沿いで白糸の滝を眺めることのできるドライブインに到着前に、激しい雨に会う。昼食は雨宿りになって良かったが、折角のレストランからの白糸の滝が楽しめなかった。最上川沿いに標高300-500mの急斜面の山地で形成される最上峡には48の滝があり、その中で最大の滝が白糸の滝。最上川に落ちる水が白糸のようであるところから白糸の滝と名付けられている。

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白糸の滝
このレストランのすぐ下は、最上川の川下りの終着点。雨の中、透明のビニールシートを被った川下り船を見かけた。冬の川下りでは炬燵に入りながら雪景色の最上川を楽しめる。

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最上川の川下り船
昼食後、最近人気を集めている鳥海山山麓の透き通った湧水が造る秘境の池がある丸池神社に向かう。丸池神社は一般には丸池様と呼ばれ、エメラルドグリーンの池そのものがご神体。丸池様に向かう道は整備が遅れ、観光バスは細い一本道をバックで入り丸池様近くに駐車。そこから歩いて数分で、流れの早い綺麗な牛渡川に。この川には冷涼で流れのある清流にしか生育しないバイカモの群落があり、白い可愛い花をつけていた。

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牛渡川

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バイカモ(左側に白い花が見える)

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牛渡川に架かる橋を左折すると右側に丸池様が。鳥海山の湧き水でできている丸池は、直径20メートル、水深3.5メートルの小さな池。丸池様は鳥海山大物忌神社の境内地であるため手つかずの社叢が残っており、地域住民からは古くから信仰の対象として大切に守られている。

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エメラルドグリーン色の丸池様

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小さな社

月山弥陀ヶ原湿原の高山植物

7月17日―19日に月山、鳥海山、蔵王を巡るツアーに参加した。東北地方に停滞していた梅雨前線の影響もあったが、大阪の酷暑を忘れて3つの山を楽しむことができた。
17日、伊丹から仙台空港に飛ぶ。仙台空港は東北大震災の津波で大きな影響を受けたが、現在ほぼ元通りに復興されている。空港から、ツアーバスで東北自動車道、山形自動車道を乗り継ぎ、月山に向かう。
月山は山形県の中央に位置する日本百名山の一つで標高1,984m。月山は出羽三山(月山、羽黒山、湯殿山)の中では一番標高が高い。出羽三山の山頂には月山神社、出羽神社、湯殿山神社があり、修験道を中心とした山岳信仰の場として多くの修験者、参拝者を集めている。

羽黒山神社前で登山ガイドさんを拾って月山に向かう。月山ビジターセンターの手前を右折すると月山高原ラインの起点に。起点から8合目までは約18.8㎞の細い一車線の道路。退避場所のないところでの車の離合は難しく、約1時間かけて標高1285mの8合目に到着。ここから、標高1400mに広がる弥陀ヶ原湿原を散策に木道を進む。当日、弥陀ヶ原湿原にはガスがかかり、まさしく神秘的。約1時間かけて散策し多くの高山植物を楽しむことができた。以下、撮影した高山植物を紹介する。写真と花の名前が違っているかも分かりませんがお許しを。

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整備された木道を進む

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ニッコウキズゲ

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ニッコウキスゲの群落

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ハクサンシャクナゲ

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ガクウラジロヨウラク

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マルバシモツケ

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ミヤマウスユキソウ

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イワウメ

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イワカガミ

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一輪だけ見つけたミズバショウ

月山は、秋の紅葉も美しいが、高原植物が咲き誇る7月が一番良い、

この日は、ガスが多くても、なかなか良い日という話でした。