PUsan Global Water Forum

第4回のBusan Global Water Forum:BWF(2016年8月31日―9月1日)に招待講演を依頼され、釜山に出かけた。釜山市は人口340万の韓国第二の港湾都市、特に夏場には韓国で最も有名なビーチ「海雲台(ヘウンデ)海水浴場」を訪れる多くの観光客で賑わう。
8月30日に関空から釜山に飛び、地下鉄の海雲台駅近くのCitadines Haeunde Busanにチェックイン。このホテルはワンルームマンションとして開発されたものを、2年前に観光客用にホテルに改装したもので、部屋にはキッチン、冷蔵庫、洗濯機が完備していて、家族向けには今後人気が出そうであった。まだまだ暑くて、海水浴に来た米軍関係の客で賑わっていた。

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ホテルの部屋から海雲台ビーチを望む

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海雲台の山沿いに開発されたマンション群

30日には、BWFの組織委員会から、釜山マリーナから大型ヨットに乗っての夕食会に招待された。船上から2003年に開通したライトアップされた広安大橋、マリーナ近くの高層ビルを眺めながらのクルージングだった。広安大橋は市内と海雲台を結ぶ、全長7,420m、900mが2階建ての吊橋で、夜にはライトアップされて観光名所となっている。

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日没前の広安大橋

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ライトアップされた広安大橋

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釜山マリーナ横に林立する高層ビル群

BWFは釜山市のコンベンションセンター(BEXCO)で開催された。BEXCOは2001年9月にオープンし、そのオープニングイベントとして国際モーターショーが開催された。このBEXCOを訪れるのは3回目であるが、最初に訪れたと時には、釜山でこのように大きなコンベンションセンターがうまく運営できる心配であった。しかし 、釜山市の努力もあり世界的な規模の様々なイベントの誘致に成功し、現在では施設の更なる拡充を考えているとのこと。日本の多くの都市がコンベンションホールを建設し、町おこしの起爆剤としての役割を期待しているが、それほどうまく機能していないのが現状。是非、釜山のBEXCOを見習って欲しいものである。

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BEXCOの外観
2012年のIWAの世界大会(World Water Congress)がBEXCOで開催されたことをきっかけに、シンガポールで開催されるWater Weekを模範に釜山市の主催でBWFが毎年開催されるようになった。今回のフォーラムはWater & Future City Institute(WCI)とIWAが共催で、“Water-Energy Nexus for Sustainable Water Solution”をテーマに、20カ国から700人の参加者があり盛大に開催された。

BWFの開会式では、大阪大学時代の教え子で釜山国立大学の李教授のウエルカムスピーチもあった。

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開会式で挨拶する李教授(釜山国立大学)

開会式の後、IWAのHelmut Kroiss教授、ペンシルベニア州立大学のBruce E. Logan教授のKeynote Speechでフォーラムが始まった。このKeynote Speechの後、併設されているBEXCO一階の展示場で開催されている“Environment & Energy Tech 2016”を参加者全員で見学した。会場で最も目を引いたのは、燃料電池車で現代自動車から乗用車以外にバスの展示もあった。

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展示されていた燃料電池バス
31日の午後から以下の4つのセッションが2日間にわたって開催された。
Session 1 Water-Food-Energy Nexus
Session 2 Asian Perspective in Water-Energy Nexus
Session 3 Water-Energy Nexus for Future Water Systems
Session 4 Commercial Technology for Water-Energy Nexus
今回、低コストで省エネの窒素除去技術である嫌気性アンモニア酸化(アナモックス)に関する話をして欲しいとの要請を受け、2日目の午前中にSession 3で以下の招待講演をした。
“High Applicability of Anammox Technology for Energy-saving Ammonium Removal Process”
31日のBEXCOの地下のレストランで開催された夕食会の後、李教授に誘われて最近若者に人気の“The Bay 101”で開催された二次会に参加した。この場所は、釜山マリーナの横の半島状に突き出た高層ビル街の裏側の海岸沿いに開発された場所で、まるでシンガポールのマリーナベイ沿いのレストランに居るような気分になる。

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The Bay 101の野外レストラン

久しぶりの釜山であったが、多くの知り合いの先生方と旧交を改めることができ有意義な4日間であった。

竹田城跡

8月19日(金)の朝、急に思い立ちドライブを兼ねて人気急上昇中の兵庫県朝来(あさご)市「竹田城址」を訪れた。

中国道池田JCTから、吉川JCTを経由して舞鶴若狭自動車道、北近畿豊岡自動車道を通り和田山JCTで降りて、約2時間弱のドライブで竹田城跡の麓の一般駐車場に。駐車場に隣接する「山城の郷」で昼食をとった後、シャトルバスで天空バス停留所に行く予定が、真夏というのにお客さんが多く積み残される。仕方なくタクシーで天空バス停留所に。竹田城跡は急に人気が出たこともあり、道路インフラの整備が後手に回っている。山城の郷から天空バス停留所までは、車の離合が難しい細い一方通行の道。シャトルバス、タクシーしか通行できない。

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シャトルバスとそれを待つ観光客。中央のやまの上に竹田城跡が見える
天空バス停留所から、竹田城跡の大手門入り口まで急な登りの道を徒歩で20分。この日、大阪市は全国一の38.1℃を記録。幸い竹田城址は標高が354mと高いこともあり、この日の気温は33℃。しかし、上り坂が急なこともあり、木陰側の道を選んでも途中で何度も立ち止まり、給水休憩を取ることに。やっと、大手門に着くと、そこには素晴らしい眺望が待っていた。大手門横の北千畳からは、竹田市街と丸山川を望む絶景が望める。

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大手門

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北千畳から竹田市街と丸山川を望む

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北千畳の木陰で休憩する観光客

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二の丸付近から播但連絡道路の虎臥大橋を望む(アーチが12連続したコンクリート橋で、その美しさから人気が高い)
竹田城は、但馬守護の山名持豊が時代の中期に築城したとされる。羽柴秀吉の但馬攻めにより羽柴秀長が城代に、その後赤松広秀が城主となった。関ヶ原の戦いの後は廃城となったものの、石垣はそのまま残った。雲海の発生する秋から春にかけての早朝は雲海に浮かぶ竹田城跡を見ることができ、近年東洋のマチュピチュとも呼ばれ多くの観光客を集め、平成18年には「日本100名城」に選ばれた。
竹田城の石垣は、近江穴太衆による穴太流石積み技法が用いられている。
二の丸から天守台を巡り、最後は南千畳に。ここからの天守台の眺めが素晴らしい。

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穴太流の石積み

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天守台を望む

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南千畳の端に立つ一本松

南千畳から一方通行の急な道を下って天空バス停に戻る。バスの便が少ないので、タクシーで下山。JR竹田駅前の旧街道に残る古い町並みがを通り、元の駐車場に戻った。
雲海に浮かぶ城址としては、大分県竹田市の岡城址の方が竹田城址よりも前から有名で、観光地としての整備も進み、車でのアクセス、城址をめぐる遊歩道の整備も進んでいる。竹田城址も今、その対応に追われている。観覧券代として大人一人500円を集めているが、このお金を有効に使って、より多くの観光客を集めることができるようなインフラ整備を進めることを期待したい。

大川に青色LEDの「天の川」

大阪中心部を流れる大川で7月7日の七夕の夜、4万個の青色LEDの玉を流して「天の川」に見立てるイベントが開かれた。天満橋に18時半に到着したが、すでに欄干は多くの見物客が陣取っている。八軒家浜の川沿いのプロムナードは有料の観覧席。
良く見える場所を探して、八軒家浜を天神橋方向に歩き、中之島の剣先噴水の対岸に場所取りをし、暗くなるのを待つ。

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LED流しを待つ観光客

19時半に2隻のボートが天神橋から天満橋方向に向かって大量のLEDランプを吐き出しながら川を遡り、5分ほどで川面に青色LEDの天の川が完成。

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ボートの後方から青色LEDボールを流す

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LEDボールを流しながらボートは天満橋方向に。徐々に「天の川」らしくなる

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中之島の剣先噴水と「天の川」が重なる

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天神橋から天満橋方向に「天の川」を眺める

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突き当りの大きなビルはOMM、中央左のビル群はOBP

観光客は京阪電車天満橋近くの川沿いのポイントから、「いのり星」と名づけられた直径8.5cmの中にLEDの入ったプラスチックボールを竹の樋を使って大川に放流する。
この七夕イベントは、今年が8回目で、年を追うごとに人気が出てきて、今年は57,000人の人出でした。

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天満橋下でLEDランプを回収するボート

玉水ゆり園

梅雨の合間を縫って、兵庫県篠山市に玉水ゆり園に出かけてきました。この玉水ゆり園は(有)デカンショささやま玉水が運営する民間のゆり園。園内には、篠山城の井戸水の水源地史跡「玉水」があり、ゆり園の名前の由来となっている。
園内には60種類、10万本のゆりが栽培されていて、ゆりの開花時期にのみ観光客を受け入れている。訪れた6月17日は園内のゆりは満開で、平日にも係らず多くの観光客で賑わっていた。世界で130種のゆりがあるそうだが、その約半数がこのゆり園で楽しめることになる。これほどの沢山の色とりどりのゆりを見るのは初めて、ゆりで心が癒された一日でした。

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満開のゆり

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中央の深紅のゆりは「レッドアラード」

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ロイヤルサンセット(夕日のイメージ)

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サンダーランド(雷?)

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ナッシュビル
園内にはあじさいも2,000株栽培されていて、時期は少し早かったがあじさいも楽しむことができた。

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都会のオアシス・鶴見緑地

大阪市の生ごみ、下水汚泥の埋め立て地が、1972年に広域公園「鶴見緑地」として整備され、その後1990年にはEPO’90「国際花と緑の博覧会」の会場に。花博で鶴見緑地を訪れて以降は、仕事の関係で一度「咲くやこの花館」を訪れたのみです。大阪市北区に転居し、鶴見緑地は車で20分程度の近さです。時間のできた6月2日に「鶴見緑地」を久しぶりに訪れました。
駐車場に車と停めて道路を横断すると鶴見緑地の中央入口。両側のメタセコイアが大きく育ち、エントランスの両脇は人工のせせらぎが整備され心地よい。

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鶴見緑地公園のエントランス

エントランスの突き当りには大きな噴水があり、まさしく都会のオアシス。

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エントランスの突き当りの噴水

平日にも係らず、散歩を楽しむ市民の方、幼稚園生、小学生の遠足等でそこそこの人出。

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幼稚園児が先生に引率され公園に

エントランスを右折して、バラ園を目指して坂道を上ると、大きな風車が目に飛び込んでくる。

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風車と鶴見新山

風車の先が大阪市内の最高峰(39m)の鶴見新山。風車の左手に下るとバラ園。バラ園は少し盛りを過ぎて、見頃のバラは少ないが、初めて見る珍しいバラをいくつか見つけた。

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バラ園

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ドイツ産の深紅色のブルー・リバー

バラ園を下ると、国際庭園に続く。国際庭園に付属する建物は老朽化が激しい上、樹木の手入れも十分にされていなく、中には立ち入り禁止の庭園もある。国際庭園の先に、日本庭園。人工の滝は緑に囲まれて魅力的だが、滝の水の集まる池が富栄養化で緑色。水を循環利用していることから、仕方ないとは言え、対策を考えて欲しい。

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日本庭園と富栄養化された池(手前)

日本庭園近くの池の周りに沢山のアオサギが。余り人を恐れないのか、近くで観察できる。よほど、鶴見緑地はアオサギの餌が豊富なのか?

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日本庭園ちかくの池で見かけたアオサギの群れ

その後、公園中央の大池を左に回り、大芝生を右手の見ながら「咲くやこの花館」に。「咲くやこの花館」は、EXPO’90「国際花と緑の博覧会」で大阪市のパビリオンとして建設されたもので、熱帯から極地までの地球上のさまざまな気候帯に生育する約2600種を植物を栽培展示している。

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大芝生の木陰に遠足に来た小学生の一行

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「咲くやこの花館」

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ハス池

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空調されたサボテン館

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月下美人(昼と夜を逆転させる処理をしているので昼間に咲いている)

沢山の珍しい植物を楽しみ、リフレッシュできた一日でした。

5回目の内モンゴル自治区での植樹活動

鹿児島大学名誉教授・野崎先生の主催する植樹活動(6月4日―5日)に昨年に続いて参加した。今回は、東北大学の日本語学科の学生さん28人と羽鳥先生、坂西先生が参加。学生諸君の大半が1年生、しかもその8割が女学生ということでこれまでになく、華やかな雰囲気の植樹活動となった。
今回使ったバスは、座席が高い場所にある日本では見かけない中国産の大型バス。荷物の収容能力が高い分、乗降に急なステップを使う構造であった。運転手さんはこの大型バスにふさわしく丸々と肥えていて、愛嬌一杯。

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今回使用した観光バス
東北大学の南門に7時50分集合。8時に予定通りに内モンゴル自治区カンジカに向かって出発。カンジカに向かう高速道路のドライブは快適そのもの。高速道路に沿って植えられたポプラは大きく成長し、そのポプラ並木の間からは、植え終わったばかりの田んぼと、トウモロコシ畑が続く。

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高速道路沿いの植樹

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高速走路沿いの田んぼと建設の進む新幹線

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防風林に守られたトウモロコシ畑

カンジカに近づくにつれて、トウモロコシ畑と砂地に下草の生えた光景に変わってくる。

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カンジカ近くのトウモロコシ畑(植え付け直後で雨が少なく元気がない)

高速道路からカンジカの街に入ると、良く整備された街路樹と植栽でとても沙漠が近くにある乾燥した街には思えない。

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カンジカ市内の道路沿いの緑化状況

ホテルで昼食を取った後、再びバスでカンジカからホルチン沙漠に向けて出発。一時間でホルチン砂漠に到着。馬、駱駝、サンドバギー、ジープを使って沙漠を体験する。いつもだと、馬を利用して沙漠の散策を楽しむ参加者が多いのに、若い学生さんには馬は人気なく、馬を利用したのは私と野崎先生、学生2人のみ。馬を引くのは地元農家の女性が多い。その息子はジープを駆る。これの時代の流れか。前回も思ったことだが、馬で沙漠をのんびりと散策している横を、猛スピードのジープが乗客の歓声とともに駆け抜けるは頂けない。

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馬に乗って沙漠を散策する

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ホルチン沙漠
沙漠体験の後、ホテルに帰り、夕食。ホテルでは、洗面台の蛇口をひねると赤水がチュロチョロ。すこし流すと赤水は消えることから、配管に問題がある。シャワーは、洗面台の上に備え付けれられている電気温水器。30L程しかのお湯の量で汗を落とすしかできない。水道を限られた地下水に頼るカンジカでは仕方ない。
内モンゴルの夜明けは早い。4時過ぎには明るくなる。

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内モンゴルの夜明け(朝4時)

朝食後、バスで植樹場所に。これまで、良く整備された幹線道路から、植樹場所までの道路は、舗装工事の基礎が不十分で大きな穴が至る所に空いていて、車で徐行していた。これを解消するための舗装工事が行われていて、大型バスで現地まで行くのが大変であった。
植樹現場は9カ月ぶりである。今回の植樹は、これまで行った植樹で根付かなかったモンゴル松に替えて、新しいモンゴル松を植えるもの。

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根付かずに枯れたモンゴル松

前回の失敗を踏まえ、今回準備された松の苗木は、2年以上経った元気のあるもの。少し深めに穴をほり、いつもよりも多めの水を与えた。

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植樹の様子(手前は植樹の終わった地域)

この地区は野崎先生が5年以上植樹を行っているところで、最初に植樹した松は2.0m近くまで成長している。松の根元には下草も生えていて、沙漠化の最前線であった地区とは思われなくなっている。野崎先生によると、この地区での植樹は今回で終了とのこと。

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5年前に植樹したモンゴル松と野崎名誉教授
植樹後に、植樹のお世話をしていただいている、地元のジリモトさんの4WDに乗って新しい植樹の候補地を視察。昨日見た、ホテルチン沙漠のようなところで、すでに他のグループによってポプラの植樹が行われている場所。ここに植樹し、沙漠化を止めることは容易なことではないが、それだけにやりがいはありそうだ。

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今後の植樹の候補地(ポプラによる植樹が進んでいる)
植樹の後、カンジカに戻って昼食。昼食後瀋陽に向けて帰る。植樹の疲れもあり、バスの中では熟睡してしまった。
今回の植樹活動で、若い学生諸君と一緒に植樹活動ができ、自分の体力が落ちていないことを実感した。次回からは、これまで以上に厳しい環境での植樹活動となる。今後も健康に留意した生活を送る必要がありそうだ。

平成28年熊本地震

熊本に17年間住み、火山性の小規模な地震は何度となく経験したが、震度5を超える大規模な地震は一度もなく、熊本は地震の影響が少ない街と思っていた。しかし、所属した熊本大学工学部社会環境工学科に探査工学を専門にする小池教授(現在は京都大学教授)が日奈久断層をフィールドとしていたことから、卒論、修論の発表会で、断層の話はよく聞いていた。しかし、まさかこの日奈久断層が、今回のような大地震を引き起こすとは夢にも思いませんでした。
前震の後お見舞いの電話を熊本市に住む友人や知人にした時は、食器が割れて今後片付けをしていますとのことだったのが、本震の後に再度電話すると、これまでに経験したことのないひどい揺れで、「これで自分の人生終った」と観念したとのこと。
今回の熊本地震の特徴は、大きな前震の後に、より大きな本震が襲ったこと、余震の回数がこれまで記録にあるどの地震よりも異常に多いことである。この地震を経験した人は余震が治まらないことが一番の不安で、いつも体が揺られている感じで気分が悪く、落ち着いて眠ることができないと訴えている。本震での異常体験がトラウマとなり、自宅に帰ることができず、安全な避難所に避難している人が多く、避難所に入れない人は車の中で不自由な避難生活を強いられている。

今後、いつどこで起こってもおかしくないと、大阪にいる私に今回の地震体験からの注意喚起のメールをくれた知人の村嶋さんに感謝し、熊本の一日も早い復興を願っています。

以下、村嶋さんからのいつ来るかわからない地震に備えてのアドバイスです。

1.防災グッヅは是非準備しておく事

2.水が如何に大切か痛感しました。飲料水はいくつかの避難所を巡ってペットボトル1本づつ貰って回りました。

次に、トイレの水です。トイレのタンクに何杯汲んでも必要量に達しません。

1)        風呂残り湯を残しておられた方達は良かったようです。(トイレタンク容量のチェック要)

2)        天然水を沢山分けて貰いましたが、下痢しました。(未消毒水は長期になったら煮沸が原則)・・・井戸水と思われます

3)        普段の買い物は行きつけの個人商店を決めておく(食料は優先的に100円均一で分けて貰えました)

3.食料は、電気が通じていますので、レトルト食品・缶詰が助かります。(レンジが使えるのが有難いです)

4.お風呂に入る事が出来ません、皮膚洗浄スキン・髪を洗う為の泡シャンプー。口腔洗浄うがい薬。

5.下着(身近な人には依頼しやすいでしょう)

6.持ち運び便利な薄くて軽くて暖かい布団・毛布。

以上

 

 

 

 

大阪市の桜(2016年)

大阪市では3月23日に桜の開花宣言があった。暖冬の影響もあり、例年よりも早い開花宣言となった。しかし、その後3月末までに花冷えが続いたこともあり、満開は4月2日といつもよりも時間がかかった。

自宅近くを流れる大川(旧淀川)は毛馬洗堰(けまあらいぜき)から天神橋までの約4㎞にわたって4800本ものソメイヨシノの桜並木が続き桜の名所。これに加えて、造幣局の造幣局構内大川沿いの全長560mに植えられている遅咲きの八重桜は、1週間一般に開放され(今年は4月8日―14日)、造幣局の通り抜けとして有名です。(すでに2014年4月、2015年4月の水めがねで紹介済み)
今年も、散歩がてら大川沿いの桜、造幣局の桜を開花から満開まで楽しんだ。自宅近くにある公園の桜を意識して見て回ったので紹介したい。
大阪市の公園面積は、他の政令指定都市に比べて少ないといわれているが、それでも市内には市営の都市公園が平成24年4月現在で、978箇所もある。北区では滝川公園、本庄公園、中央区では、北大江公園、中大江公園、都島区では藤田邸公園、東野田公園の桜を紹介する。

北大江公園

中央区・北大江公園の桜(4月2日)

中大江公園

中央区・中大江公園の桜(4月2日)町内会の桜まつり

滝川公園1

北区・滝川公園(4月4日)前日の雨で散った桜の花びらの絨毯が

本庄公園

北区・本庄公園の満開の桜(4月5日)

藤田邸2 (1)

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都島区・藤田邸公園の桜と桃が満開に(4月3日)

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都島区・東野田公園の桜(4月9日)桜は散り初めだが

の多くの家族連れが遊びに来ている

 

 

 

ホーチミン市のインフラ

首都ハノイとホーチミン(HCM)を結ぶのがベトナムの大動脈国道1号線。HCM市近郊ではその整備が急ピッチに進んでいる。
写真はHCM市近郊の1号線の様子。片道3車線の舗装道路、写真右側の広い単車専用道路、植栽された中央分離帯が続く。

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車道と単車の走る道路が区別されている

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このような高架道路で交差点での渋滞が緩和された

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中央分離帯の左に、建設が進む都市交通の高架鉄道

また、現在、1号線沿いにHCM市と郊外のバーソンと中心地ベンタイン市場の間19.7㎞を結ぶ「ホーチミン市都市鉄道」の建設が日本のODAを使って進んでいる。ベンタイン市場とスオイティエン間は地下で、スオイティエンとベンタイン市場の間は高架で結ぶもの。この間に14駅(地下:3か所、高架:11か所)が設けられる予定。
高架部分は、住友商事と地元ゼネコンとのJVで、地下部分は清水建設と前田建設工業とのJVで進められている。車両・電気・通信・信号システム、軌道、開業後5 年間の保守については国際競争入札の結果、日立製作所が受注している。
高架部分の工事は順調に進んでいて2017年には完成の予定。地下部分は工事が難航していて2019年2月の完成を目指している。ハノイ市は、高架部分を先行して開業する予定。
この都市鉄道の完成で、HCM市の交通渋滞が緩和される予定で、HCM市の一層の発展が見込まれている。

一方、ハノイでは、2013年7月9日の水メガネでも紹介したが中国のODAで「ハノイ都市鉄道」としてモノレールの建設が行われている。本来ならば、すでに開通している時期であるが、工事中に死亡事故が相次いだ他、追加工事費等の問題で工事が思うように進んでいない。
この工事の遅れは許せないようで、HCM市では都市交通の建設工事が順調に進んでいることと対比して、ベトナム人の中国への不満は非常に大きい。この話になると、ハノイではもちろんであるが、HCMでもベトナム人は声を荒げて中国を非難し始める。
今回、Vietnam Academy of Science and Technology(VAST)翼下のInstitute of Tropical Biology副所長のLe Cong Nhat Phoung博士の案内でHCM近郊のHiep Phuoc工場団地の排水処理施設を見学した。この工業団地には、古紙再生工場、染色工場、皮革工場、と殺場などが入っているとのこと。 各工場は除害施設で受け入れ水準まで排水を前処理した後、共同の排水処理場に排水する。この処理施設は、計画流入排水量6,000m3/dで設計されているが、現状は2,500m3/dの排水を受け入れて処理している。
排水は硝化―脱窒循環法で運転されていた。

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凝集沈殿池

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生物処理槽(手前の2池は硝化槽)

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最終沈殿池(スキマー付)

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処理水放流口(流入水の色に比べ、良く処理されていることがわかる)

流入排水はPACで凝集沈殿処理された後、容量1,100m3の脱窒槽に流入する。後段の容量2000m3の硝化槽から循環比2.0で循環返送される硝化槽混合液中のNO3-Nが流入排水の有機物を水素供与体として活用して脱窒処理される。この処理で、流入水(COD 800-900mg/L、T-N平均80mg/L、塩分濃度1,000mg/L)が、COD<80mg/L、T-N<30mg/Lに適切に処理されていた。処理水量、COD、SS、pHが自動計測されて、日本と比肩するレベルには驚かされた。  処理で発生する余剰汚泥は脱水処理された後、コンポスト業者に処理を委託しているとのこと。工場排水であるので汚泥には重金属が含まれている可能性が高く、コンポスト肥料の安全性が懸念された。 ベトナムには283の工業地区があり、そこから発生する産業排水の量は約100万m3/dと見積もられている。半分以上の工業地区、工業団地で集中的な排水処理がなされていないのが現状であり、今後この程度の工場排水の集中処理が一般的となり、ベトナムの工場排水による水環境汚染が無くなることを期待したい。

ベトナム料理

久しぶりに、フエとホーチミンに出張しました。

ハノイからベトナム航空で1時間のフライトでフエ空港着。フエ空港は一時封鎖(2013年3月20日から9月19日まで)して滑走路を3,000mに延長した結果、ジャンボも着陸できるようになったとのこと。観光インフラが整備されれば、ベトナムにおいて最初に世界遺産に登録されたベトナム最後の王朝、グエン朝の王宮他の建築群を抱える古都フエは、大きな発展が見込まれます。
今回フエで宿泊したホテルは新市街に最近改築されたEldoraホテル。これまでは、市内を流れるフォン川沿いの古いホテルを利用していましたが、今回教え子のフエ科学大学のファム先生にお願いして予約してもらったのがこのホテル。最近改築された4つ星ホテルで、部屋は広く、無線Wi-Fiも完備、朝食も充実した内容で、快適に過ごすことができました。
フエは宮廷料理が有名です。今回一番印象に残ったのは、フエ宮廷料理の一つバインベオ。5㎝くらいの小皿に米粉、タピオカ粉、水からなる生地を流し込み、皿ごと蒸し、蒸した上がった生地の上に、炒った乾燥エビとカリカリにローストした豚の皮がトッピングされます。ヌックマムベースのタレを垂らし、スプーンを使って生地を皿から剥がして食べます。カリカリの豚の皮の食感が絶妙で、箸が進みます。2人でこの量のバインベオを完食。

バインベオ

次に出てきたのが、バインナム。米粉とタピオカをペースト状にした生地に、海老のすり身をのせ、バナナの葉で包んで蒸した粽のようなもの。写真の上ように、バナナの葉を広げ、箸で生地を剥がして食べます。中々の味でした。

バインナム(左)とそれを広げたもの(上)

フエではビールといえばフーダビール。カールスバーグに買収されたとのことで、ラベルも以前とは変わっていました。(写真左)味はすっきりした味のビールに馴れている私にとってはもう一つでした。
写真の上に写っているのが、細かく刻んだ豚肉、海老、野菜のいためものを煎餅に乗せて頂く一般的なフエ料理。

左上はフーダビール、右上は豚肉、海老、野菜のいためものを

テーブルの中央にあるのが、小魚を土鍋で甘辛く煮込んだもので、コーカートー。ご飯によく合います。ベトナム版おふくろ味です。

中央の土鍋がコーカートー
今回、久しぶりにフォン川沿いの喫茶店のテラスでベトナムコーヒーを注文してみました。コーヒーはアルミ製のドリップ容器に乗せられた状態で出てきます。ドリップに時間がかかり、出来上がった時には冷め切ってしまいます。それを少しでも暖かくしたいとの考えかお湯を入れたガラス容器に乗せられた状態でてきました。ドリップに10分間以上かかるので、出来上がった時は生ぬるい状態。私には苦手なとっても強い味でした。

ベトナムコーヒー
最後に、今回の旅の最後にホーチミンで食べたオニテナガエビを紹介します。このテナガエビハ15年前にHCMをセミナーで訪問した際に頂き、淡水産であるのに体長28cmにもなる大きさに驚くとともに、その味もいいことから、いつもHCMを訪問する度注文しています。今回は、蒸したものと焼いたもの両方を注文しました。写真はグリルしたもの。味は絶妙。手の部分はウエイトレスにお願いして食べやすくカットしてもらうと、中から細いチューブ状の香ばしい香りの蟹肉が出てきます。

グリルしたオニテナガエビ