支笏湖に遊ぶ

顧問をしている会社の社員旅行で、7月12日から2泊3日の北海道旅行に出かけた。
札幌市内とルスツリゾートに2泊。ルスツから千歳空港に戻る途中、サクランボ狩りと支笏湖観光。ルスツを出たバスは巨大なカルデラ湖である洞爺湖を左に眺めながら湖岸道路を走る。

国道わきの畑に咲くジャガイモの白い花

中央左の山の頂上に立つのがザ・ウインザーホテル洞爺

有珠山、昭和新山を通り過ぎ、壮瞥町内でサクランボ狩りに。サクランボは今が旬で、連休ということもあり、多くの観光客で賑わっていた。サクランボ農園の駐車場からは、赤い地肌の昭和新山を近くに望めることができる。

国道から望む昭和新山

サクランボ農園の駐車場から昭和新山(左)と有珠山を望む

昭和新山は昭和18年の有珠山の噴火活動で人里近くの麦畑が隆起してできた標高398mの溶岩ドームの山で、国の「天然記念物」に指定されている。昭和新山の噴火では大きな被害が出た。今でも泥流で埋まった町営住宅がそのまま残っていて、車窓から見ることができる。昭和新山は有珠山とともに、周辺地域が「洞爺湖有珠山ジオパーク」としてユネスコ世界ジオパークに認定されている。有珠山は数十年間隔で噴火を繰り返していて、バスガイドによると次の噴火が心配されているとのこと。

サクランボ狩りの後、支笏湖に向かう途中にある、「三階滝」に立ち寄った。この滝、三段の層をなして清流が流れ落ちることから「三階滝」と名付けられた。

三階滝

滝の近くの小さな洞窟の前に、「甘露法水」と名付けられた湧水がある。飲んでみると少し甘みも感じる美味しい水であった。この湧水は、長寿延命や安産、子孫繁栄などに御利益があるとのことで、伊達市の隠れた名水スポットになっている。

甘露法水を飲むために並ぶ

バスが駐車した場所周辺は公園として整備されていて、タンポポモドキが満開だった。

三階滝公園で満開のタンポポモドキ

この後、バスで20分ほど走り、支笏湖に到着。支笏湖は、北海道千歳市にある、周囲が40.4㎞、最大水深360m、平均水深265m、透明度17.5mの日本有数のカルデラ湖。支笏湖は水深が深く、全面凍結する前に冬が終わるので、日本最北の不凍湖になっている。支笏湖の深度は、秋田県の田沢湖に次いで国内2番目。透明度の方は日本で3番目。ちなみに一番は摩周湖で透明度28m。お土産屋が並ぶ坂道を100mほど下り、遊覧船の出る桟橋から水中遊覧船に乗り込んだ。遊覧船は船底の側面がガラス張りになっていて、透明度の高い支笏湖の底部を観察できる。(ハンドワイパーで頻繁にガラスの曇りを取らなければならない)まずは、多くの魚が出迎えてくれる。まるで水族館に来たよう。

出迎えてくれたエゾウグイ

 

アメマスやヒメマスも観察できるそうだが、エゾウグイのみであった。桟橋を離れると桟橋周辺の湖底の波紋が良く見える。

桟橋近くで観察できる波紋

船が湖畔を少し離れると、湖底の急激な落ち込みで水の色がコバルトブルーに変わる。残念ながら当日は雨で視界は悪く、遊覧船から景色を楽しむことはできなかった。

桟橋を後に次の観光スポットに向かう

すれ違ったもう一隻の水中遊覧船

約10分弱で、水中遊覧船の最大の見どころに柱状節理(ちゅうじょうせつり)を観察できるポイントに到着。柱状節理はカルデラができる時に、マグマが急激に冷やされ収縮した際に形成される割れ目のこと。まるで、切り出した石が散乱しているような地形となっている。この柱状節理の周辺にも桟橋で見たものよりも少し大きな魚が悠々と泳いでいるのを見ることができた。

湖底に広がる柱状節理

この後、遊覧船は桟橋に戻る。

 

支笏湖の名所となっている北海道最古の鉄橋「山線鉄橋」

桟橋にはペダルボートが

約30分の遊覧。天気が良ければもっと素晴らしい景色を楽しむことができはず。