中国全国運動会の開催迫る

7月16日から20日に中国・瀋陽に研究指導に出かけていました。中華人民共和国全国運動会(全運会)の開催を間近に控えた瀋陽の様子です。

日本の国体に相当する中国最大のスポーツ祭典である全運会の第1回大会は1959年、北京市で開催されました。1993年の第7回大会以降は、4年に1度の頻度で全運会が開催されています。今年(2013年)、遼寧省の省都・瀋陽市を拠点に遼寧省で第12回の全運会が8月31日から9月12日にかけて開催される予定です。このほど第12回全運会の主競技場となる瀋陽オリンピックセンターの改造工事が完了しました。


改装された瀋陽オリンピックセンター

瀋陽オリンピックセンター道路向かいで進む都市開発
この全運会の開催に合わせて、瀋陽市では都市インフラの整備が急ピッチで進められています。空の玄関口である瀋陽桃仙空港では新しい第3ターミナルの全容が姿を現しました。


完成間近の瀋陽桃仙空港・第3ターミナル
現状からすると、駐車場や内装工事がまだで、8月31日までの完全開業はかなり難しいと思われます。瀋陽桃仙空港から市内までは30kmと離れています。空港まで地下鉄2号線を延伸する予定だったのですが、工事は進んでなく現状では市内までは車を使うしかありません。
今回の全運会のため、空港と瀋陽オリンピックセンターを結ぶ路線電車が整備されていますが、やっと試運転が終わった状態で、これも全運会に間に合うのか疑問です?


開通を間近にした空港近くの路線電車の線路建設現場
空港と市内は高速道路で繋がっていて、市内までの距離は約30kmです。この高速道路は片側4車線と広くてよく整備されていて素晴らしい走り心地。これに加えて、中央分離帯の緑化、花による美化工事がほぼ完了し、訪れた観光客が空港から市内への道すがら、瀋陽に関していい第一印象を持つことは間違いありません。


空港から市内を結ぶ高速道路(有料)


良く整備された高速道路の中央分離帯
渾河を渡り市内に入ると急に車が増え、渋滞になります。


市内の朝の渋滞状況
これまで以上に交通取り締まりの警察官の数が増え、交通マナーの向上を図っています。


主要な交差点での女性警察官による交通整理
中国では、横断歩道でないところでの歩行者が道路を横断し、交通事故の大きな原因となっています。瀋陽では全運会を控え、主要な道路に歩行者が横断できないように道路の中央にバリアーが置かれるようになりました。ベトナムではこのバリアーがコンクリート製ですが、瀋陽では道路景観を壊さない、低いフェンスになっています。フェンスは跨ごうと思えば跨げる高さですが、整然とフェンスが並べられていると交通ルールを無視してこれを超える歩行者は激減するものと思います。歩道にも季節の花が植わったプランターが並べられ、少しでも街を美しく見せようとする努力が見られます。


分離帯、横断禁止を兼ねたフェンス


歩道と車道のあいだに並べられて花の植わったプランター
市内の建設ラッシュは未だに続いていますが、建設のスピードが遅れていて、多くの高層ビル、ショッピングセンターが建設途中で全運会を迎えることになります。


市内で進む高層ビルの建設ラッシュ


全運会を控え、フェンスが取れた市役所前広場
前回も瀋陽市内を流れる新開川沿いの遊歩道を紹介しましたが、これが最近再整備されました。遊歩道沿いの高い樹木で木陰ができ、多くの老人の憩いの場となっています。卓球台が木陰の中に2台設置され老夫婦が卓球を楽しんでいました。


新開川の近況


新開川沿いの遊歩道


新開川沿いの公園内に設けられたコンクリート製の卓球台

街角で設置されている新しいゴミ箱(中央部に垂直に設けされた吸殻入れに注目)
巨大都市瀋陽市の都市開発は目を見張るものがあります。中国では住宅バブルが問題となっていますが、瀋陽市も状況は同じです。これが途中で頓挫すると、その影響は世界に及び、世界経済が大混乱に陥ることは火を見るよりも明らかです。ソフトランデイングを願うばかりです。

「ゆいレール」からの車窓

梅雨の終わった沖縄に出かけてきました。
生憎台風の影響で風が強かったものの、それほどの暑さでなく久しぶりの那覇を楽しんできました。那覇市の発展は目を見張るものがあり、2003年に完成したモノレール、2012年に竣工した那覇市役所が印象的でした。
帰りは、県庁前から那覇空港までモノレール(愛称:ゆいレール)を使い高い視点からモノレール沿いの車窓を楽しみました。

以下が、宿泊した県庁前のホテルから那覇空港までに撮った写真です。
1990年に竣工した沖縄県庁(写真1)から、ゆいレールの県庁前駅までは徒歩数分です。

写真1 沖縄県庁(黒川紀章設計)

エスカレータ(写真2)で県庁前駅まで登り、切符を買って(那覇空港まで260円)ホームまで再びエスカレータを使います。

写真2 県庁前駅改札に繋がるエスカレータ

県庁前駅から旭橋方面を撮ったのが写真3です。

写真3 県庁前駅のホームから旭橋駅方面を望む

干潮河川の中にモノレールの橋脚が建てられています。駅員さんのユニホームは、かりゆし。(写真4)さすが沖縄です。

写真4 県庁前駅のホームとかりゆしを着た駅員

モノレールの車窓から見た旭橋(写真5)です。

写真5 モノレール車窓からの旭橋

旭橋駅から壷川駅、奥武山公園駅まで、「ふるさとの川整備事業」で良好な水辺空間の形成が図られた国場川をモノレールは進みます。(写真6-8)

写真6 壷川駅から見た奥武山公園

写真7 国場川河口を望む

写真8 奥武山野球場
奥武山野球場では、多くの観客を集め高校野球の沖縄予選が行われていました。
那覇空港(写真9)は、夏の行楽シーズンを迎え多くの観光客で賑わっていました。

写真9 那覇空港ターミナル3階からの眺め

沖縄のこれから目指すべきは、 米軍基地から脱却した観光立県です。国内外の観光客が何度も訪れたいと思う、恵まれた自然環境を生かした魅力ある街づくりを進めて欲しいと願うばかりです。

ハノイの交通インフラ整備に関する最新事情

ハノイを1年ぶりに訪問しました。
以下が、今回のハノイ訪問で見てきた交通インフラ整備に関する最新事情です。

ハノイでは交通インフラの整備が急ピッチで進んでいます。
ハノイ都市圏の交通渋滞緩和、ハノイ市からノイバイ空港、ハイフォン港及び工業団地等へのアクセス向上を図るため、ベトナム政府は環状道路(1~3号線)を整備中です。ノイバイ空港では2015年の供用開始を目指し、新しい国際空港第二旅客ターミナルビル建設事業の建設が日本の円借款で進んでいます。空港から市内までの高速道路も立体交差の工事や、横断道路の交通規制などが進み、随分と走り易くなりました。紅河を渡ると以前は交通渋滞で市内の中心部のホテルまで行くのに時間がかかりましたが、環状の高架橋道路が完成し便利になりました。
この高架橋道路から、高さ350メートル・72階建てのオフィスタワー「ランドマーク72」(延床面積は約61万m2で、ビル1棟での延床面積の大きさでは世界でも有数)が目の前に飛び込んできました。(写真1)

写真1  運転席からランドマーク21を望む
72階建てのランドマーク72は、延床面積は約61万平方メートル、ビル1棟での延床面積の大きさでは世界有数だそうです。ビルの62階から71階にはインターコンチネンタルホテルが入っています。このビルの開発・建設・運営にあたっているのは、韓国の建設会社・京南企業とのことですが、既に韓国では住宅バブルで多くの建設会社が倒産の危機にあることを考えると、デウーホテルと同じような道をたどるのではないかと懸念しています。私としては、いくらハノイでのオフィッス、ホテル、住宅事情が悪いからといって、このようなコストをかけた高層ビルが必要なのか疑問です。。
今回旧市街の古いホテルに宿泊しましたが、ホテルの部屋から建設中の建設中の大規模ビルが望めました。以前の建設現場では、竹の足場が使われ、高さも精々10階建てのビルであることを思うと隔世の感があります。(写真2)

写真2 ハノイ中心地に建設中の高層ビル群
ここ数年、ハノイでは車の数が急速に増えています。これまで、車と単車が同じレーンを走っていたため、交通渋滞だけではなく、車と単車との交通事故の原因となっていました。これらの問題を解決する意味もあり、昨今主要道路では、単車と車のレーンが分けられるようになってきました。(写真 3)

写真3 車と単車の分離帯ブロック

ちなみに、ハノイ市内でのガソリンの値段は一リットル1.2ドルで、日本よりは安いですが、給料や物価を考えると非常に高い値段です。車も日本での値段とあまり変わらず、駐車場代を考えると、給料の半分が車に消えるそうです。このような状態で、車を持つ市民の数がどんどん増えていることも私には不思議でたまりません。
今回、地下水の浄化のプロジェクトでは高速道路を使ってハノイから40km離れたハナム省に出かけました。この高速道路、以前は有料道路だったのですが、何故か料金所が閉鎖され、無料でした。車の運転をしたカンターパートの先生の話では、その分、車の税金が高くなっているとの説明でした。(写真 4)

写真4  ハナム省でのインターチェンジ

市内を車で走っている時に、モノレールの建設現場に出くわしました。
ハノイ市の交通インフラ整備計画では、フランス、中国、日本等、いくつかの国のODAを利用してモノレールを整備を進めています。試験的に第一路線を整備して2016年より運行を開始し、その次に第2路線も実行に移す計画とのこと。出くわしたのはこの第一路線で、中国のODAを使っているとのことでした。問題はこの路線がハノイの中心地に繋がっていないことで、終点から市の中心部のどのように公共交通機関を整備するかが大きな課題として残されているそうです。(写真 5、6)

写真 5 建設中のモノレール

写真 6 モノレールと高架橋道路との立体交差の現場

以上、ハノイ市の交通インフラ整備の最新事情を紹介しました。将来の経済発展を見越しての交通インフラ整備ですが、しっかりとしたマスタープランに基づいた地に足の着いた整備となることを祈っています。

大阪ビジネスパークと大阪城公園をサイクリング

6月23日大阪ビジネスパーク(OBP)と大阪城を自転車で散策しました。
OBPに出かけるのは、10年ほど前にスイスの友人を大阪城に案内した時に昼食に立ち寄って以来です。
自宅から太閤園前を通って大阪城北詰の寝屋川を渡りました。橋からクリスタルタワーと大阪城が見渡せます。(写真1)

写真1 クリスタルタワーの右下に大阪城
クリスタルタワーを右手に見ながら左折し、松下IMPビル(写真2)とツイン21ビル(写真3)との間の道を進み、城見1の交差点を右折すると、大阪城新橋(太鼓橋)に突き当ります。(写真4)

写真2 松下IMPビル(右の建物)の遊歩道

写真3 ツイン21ビル

写真4 大阪城新橋
大阪城新橋から、大阪城ホールが右手に(写真5)、左手に川の駅・大阪城港が望めます。大阪城港には、水上バスが2隻停泊中でした。(写真6)乗船を促すアナウンスが流れていて、10時の船は予約なくても乗船できるが、次の便からは満席で乗船できませんとの案内で、最近の水上バスを使った水都めぐりの人気ぶりが伺えます。

写真5 大阪城ホール

写真6 乗客を待つ水上バス

大阪城を取り巻く道路は現在、大阪城を見ながら1周が3.6kmのジョギングコースとして人気で、日曜日ということもあり多くのランナーで賑わっていました。
反時計回りに大阪城周回道路を大阪城を左手に見ながらゆっくりとサイクリング。(写真7ー写真11)

写真7 北外濠

写真8 北外濠から府庁、大阪府警、NHK大阪放送会館を望む

写真9 北外濠からOBPのビル群を望む

写真10 西外濠から大阪城を望む

写真11 大手門入り口

右手には、大阪府庁、大阪府警、NHK大阪放送会館、大阪歴史博物館が立ち並びます。府庁は改築されなくて昔のままですが、2007年に完成した黒川紀章のデザインとなる大阪府警本部の建物は警察の建物とは思われないと奇抜なデザインですが、何故か大阪城とマッチしています。(写真12)

写真12 右から大阪府警、NHK大阪放送会館、大阪歴史博物館
NHK大阪放送会館は、難波宮跡に大阪市の大阪歴史博物館と共同で建設した複合施設で、2001年4月竣工しています。難波宮跡の保存と活用を図りながら、NHKの放送機能と大阪歴史博物館の機能を整備したもので、大阪の過去と未来を結ぶシンボリックな建物になっています。2003年第23回大阪まちなみ賞大阪市長賞を受賞しています。(写真13)

写真13 右の建物がNHK大阪放送会館、手前の建物が大阪歴史博物館

以上、自宅からゆっくりと大阪ビジネスパーク(OBP)と大阪城を散策する約1時間のサイクリングでした。

「グランフロント大阪」開業

大阪最後の一等地であるJR大阪駅北側の再開発地域・通称「うめきた」に建設された複合施設「グランフロント大阪」が4月26日に開業しました。

グランフロント大阪の開発は三菱地所、NTT都市開発など12社がタッグを組み、施工は竹中工務と大林組とのJVで行われました。注目のスポット「ナレッジキャピタル」は、産・学・官の連携から新たな商品やサービスなどを生み出すための施設です。この他、約4万4000平方メートルの敷地に日本初上陸する店など266店舗が入る商業施設が目玉で、開業3日間で100万が訪れる人気となっています。しかし、大阪駅近辺は、百貨店(阪急、阪神、大丸、三越伊勢丹)や商業施設(ヨドバシカメラ、ルクア)がひしめき合う超激戦地域で、過当競争が懸念されます。
大阪駅とグランフロント大阪を結ぶ「うめきた広場」には清水の小川、階段状の滝が配置され、南館と北館の西側に設置された小川沿いにはイチョウ並木が整備されている。

グランフロント大阪の案内版(立面図)

グランフロント大阪の案内版(平面図)

JR大阪駅2階とグランフロント大阪をつなぐ連絡橋

うめきた広場からJR大阪駅を望む

階段状の滝、その下にはレストランが

きれいな水面が建物を映す

浅くてきれいな池は夏子供の遊び場に?

北館の西側の小川とイチョウ並木

イチョウ並木を流れる小川

北館のナレッジプラザ

グランフロント大阪の南館を望む
現在、閉鎖されたJRのコンテナヤードが撤去されどのような施設が整備されるか楽しみである。

桂林訪問

熊本市と姉妹都市の中国・桂林市に4月24日-26日に出かけてきました。

熊本大学と学術交流協定を締結している桂林理工大学(旧、桂林工学院)で、昨年12月、大学の書記に友人である張学洪教授が学長から昇任し、後任の学長には私の研究室で1年半ポストドクを勤めた解慶林教授が賀州学院の学長から転任されました。親しくお付き合いを重ねている先生が、桂林理工大学のトップの書記と学長に就任ということでお祝いに出かけてきました。桂林理工大学の環境学院には、私の研究室で博士の学位を取得した張文杰君が講師をしています。張君は博士の学位取得後2年間㈱明電舎に勤務したこともあり、今回明電舎のスタッフとご一緒しました。桂林は尖閣列島の問題から日中の交流がストップしていることもあり、航空便が少なく、移動に1日とられることから、実質活動できたのは25日のみでした。
25日、大学を公式訪問し、昇任のお祝いをするとともに、今後の連携について意見交換しました。

桂林理工大学の張書記(前列左から3人目)、解学長(前列右から3人目)とともに

この公式行事の後、桂林市郊外に建設された新キャンパスの見学した後、桂林理工大学のスタッフが設計した、陽朔(漓江下りの終点)から15キロ離れ桂林寄りの奥地に建設された「世外桃源郷」の排水処理施設の見学を行いました。
桃源郷とは陶淵明の「桃花源記」に出てくる外界と隔絶された桃の花の咲き乱れる理想郷です。その桃源郷と呼ぶにふさわしいテーマパークが桂林市の郊外の燕湖という自然湖を利用して建設されました。

陶淵明のレリーフ

桂林にはこれまで何回となく足を運んでいますが、この桃源郷を訪れるのは初めてでした。少数民族の衣装をまとった若いガイドさんの説明で燕湖をエンジン付きのボートで1周します。

ボート乗り場からの眺め

そそり立つ山と帆掛け舟

奇峰に囲まれたパーク内をボートで進み、「燕洞」という自然の洞窟(この洞窟がこの湖の水源といわれています)を抜けると、民族衣装を纏ったワー族が踊りで出迎えてくれます。

ワー族が踊りの出迎え
ボートから降りると少数民族の建物の中で、民族工芸の作業風景を見ることができるほか、出来上がった工芸品を買うこともできます。

ボートの降り場からの眺め

少数民族による伝統楽器での演奏の出迎え

パーク近くの田園風景(な種の収穫時期でした)

夕食後、桂林で観光客から人気を博している、「印象劉三姐」ショーに案内してもらいました。

開演前のチケット売り場 の様子

このショーは、中国の著名な映画監督である「張芸謀」がプロデュースしたものです。陽朔の山水画の世界をそのまま舞台とし、それに伝説の歌手「劉三姐」を融合させた1時間の水上ショーで、美しい漓江水域とその背景にある山が見事にライトアップされ幻想的な舞台となっています。出演者は600名ほどの地元の漁民、少数民族の娘たちです。そのスケールの大きさと、演出の素晴らしさに魅了されました。漓江の終点の地で、土産物の店しかなく観光の通過街でしかなかった陽朔の街が、このショーの成功をもとに、多くの観光客が陽朔の街に泊まるようになり、大きな発展を遂げています。

演者は竹製の船に乗ってのパーフォーマンス

水上に設けられた通路にLED電球を纏った数百人の演者の列

フィナーレ

 

 

 

 

新緑の淀屋橋界隈

桜が終わり新緑の季節となった淀屋橋界隈を散策してきました。

御堂筋のイチョウは新しい葉が芽吹き、新緑が日差しに映えています。
御堂筋界隈も古いビルが高層ビルに建て替えられたのに伴って公開空地が増え、魅力的な街並みに変わっています。

土佐堀川から市役所を望む

「純と愛」のロケに使われた市役所横の公園

御堂筋に面する大阪市役所
街では、ツツジ、ハナミズキ、シャクヤクの花が咲き始め街に彩りを添えています。

ハナミズキ

シャクヤク
大阪市役所前を流れる土佐堀川では、大阪府のゴミ回収船が通りかかりました。この船のお蔭で今では、大阪市内の河川で流れているゴミを見つけることはありません。

ゴミ回収船

日銀前を左折して、この春から始動した中之島フェスティバルタワーを見学してきました。

日銀大阪支店の旧正面玄関

日銀大阪支店前の大イチョウ

建物の正面玄関を入ると、フェスティバルホールのエントランスに続き、赤じゅうたんが敷き詰められた大階段が待ち構えています。ホールの中は見ることができませんでしたが、“天井から音が降り注ぐ”と称される音響特性のホールであるとのことです。次はコンサートで訪れたいと思っています。

フェスティバルホールのエントランス(左かわ)へ

フェスティバルホールへ続く赤絨毯の階段
2階からエレベータで13階に上がると、スカイロビーに到着します。高層のオフィス階に行くには、ここでエレベータを乗り換えなければなりません。スカイロビーの周りは多彩な植栽が配され、スカイテラスからの眺めは最高でした。

13階のスカイロビー

スカイテラスから土佐堀川を望む

スカイテラスから大阪駅周辺の高層ビルを望む

韓国・済州島

2013年4月8日~10日朝鮮半島の西南に位置する済州島(チェジュ島。Jeju-do)に出かけてきました。
済州島は200万年前に火山の噴火でできた面積1,845km2の大きな島で、55万人の人が住んでいます。韓国の中では、最も温暖な気候で「韓国のハワイ」と呼ばれ、多くの観光客が訪れます。済州島の主要な産業は観光の他は、農業と漁業です。火山の地質から畑がメインでみかんの栽培が盛んです。
島の中央には、韓国の最高峰である漢拏山(ハルラサン:1,950m)国立公園、海岸絶壁に沿った城山日出峰はユネスコ世界自然遺産に登載されています。

済州島の地図(中央に漢拏山、中央上に済州市と空港がある)

済州島のシンボルである石じいさんトルハルバン)

ユネスコ世界自然遺産の城山日出峰 の看板

ビジターセンターから城山日出峰 を望む(徒歩で頂上まで登れる)

城山日出峰の海岸絶壁

済州島の特徴を言い表すのに、「三麗」と「三多」という言葉があります。

三麗とは、「美しい心」、「素晴らしい自然」、「美味しい果物」を、また三多とは、「石」と「風」と「女」の3つが多いという意味です。済州島は火山島であるため火山岩が多く、台風が度々通過する上、季節風の吹く地域であるため風が強い、また漁労のため海に出て遭難することから男性の死亡率が高くなり女性が多いことから三多という言葉が使われています。火山岩を積み上げた塀、畑の風避けのための塀など火山岩が多く使われています。風は、滞在中常に強い風が吹き、風の強さを実感しました。

至るところで見かける火山岩を積んだ塀

済州島の石と茅でできた昔の住居

厠と豚小屋が一つになっている(奥が豚の寝床)

水汲み用の壺(ムルホボック)、水の湧き出る海岸沿いの泉までこのツボを担いで水汲みに出かける

井戸(ムルトン)水のカスケード利用施設
滞在中、海鮮料理を堪能してきました。海女の取るアワビ、サザエ、ウニ、それに生簀で泳ぐ石鯛、タイ、ヒラメ等の刺身、甘鯛の干物などが格安で楽しむことができました。

城山日出峰では海女の実演も あります

 

大川沿いの桜が満開です

大川(旧淀川)の桜は満開となりました。
大川をまたぐ国道1号線の橋が桜宮橋です。桜宮橋(1930年完成、武田五一設計で、銀色の橋であることから「銀橋」と呼ばれる大阪市民に親しまれているアーチ橋)と新桜宮橋(通称新銀橋、建築家・安藤忠雄の設計で2006年に完成)の2本の橋が並行して国道1号線に架けられています。

3月8日に転居した部屋からはこの銀橋と満開を迎えた大川沿いの桜ががよく見えます。

国道1号線にかかる桜宮橋(右)と新桜宮橋
熊本の自衛隊通りの800mの桜並木を見慣れた私にとり、今度は大川沿いの桜が身近のものになりました。大川の両岸4.2kmに隙間なく植えられたソメイヨシノが一斉に開花し、それは見事です。このところ毎晩散歩を兼ねて銀橋を渡って夜桜見物に出かけています。大川沿いの遊歩道はライトアップされた桜を楽しむ人々で賑わっています。大川には水上バスや桜見物の屋形船がひっきりなしに行き交っています。

ライトアップされた桜宮橋(銀橋)

大川沿いのライトアップされた桜並木

夜桜見物の水上バス

屋形船に乗って夜桜見物

川崎橋(左)のたもとから大阪城を望む
この大川の桜が終わると、造幣局の桜の通り抜けが始まります。

瀋陽での都市開発

瀋陽は遼寧省の省都で、市区人口は約500万人、都市圏人口は800万人の中国・東北地方最大の都市です。瀋陽市は副省級市にしてされており、省クラスの自治権を有しています。瀋陽は満州国時代には奉天と名付けられ日本人にとっても馴染みの深い都市です。
瀋陽は工業が盛んで多くの国営の重化学工場が市内に立ち並んでいましたが、都市再開発に伴いその多くが郊外に移転し、昔の面影はありません。瀋陽は急速に近代都市に変貌しつつあり、中でもIT産業、ソフトウエア産業の台頭が著しく、市内の東北大学の近くには日本の日本橋や秋葉原の電気街のようなパソコン関連ショップが軒を連ねた通りがあり、多くの若者で賑わっています。
瀋陽には10年前から年数回の割合で訪れていますが、中国の経済成長に合わせて街が大きく変貌し、訪れるたびいつも驚かされています。街の至るところで低層の古いアパートが取り壊され、高層のアパート、商業ビルが次々と建設されています。最近では、2路線の地下鉄開通、高速道路の整備、昨年末には大連からハルピンまでの新幹線が開通など、交通インフラの整備も急ピッチで進んでいます。今年には、全国体育大会が瀋陽で開催されることから、空港には近代的な新しいターミナルが建設中です。
今年の1月の瀋陽訪問では、久し振りに瀋陽故宮近くの中街に香港資本によって建設され、最近オープンした大規模なショピングモール(中街皇城恒隆広場)を見学してきました。これと同規模の大規模でモダンなショッピングモールがすでに瀋陽の目抜き通りに建設されていますが、今回見学したショッピングモールは建物の中央に大きな吹き抜けの空間を設けるために、屋根を柱で支える構造で、中国にして珍しい建物でした。

中街皇城恒隆広場のエントランス
巨大な中央の吹き抜けの空間を取り囲むように世界の有名ブランド店が軒を並べ、最上階にはステーキハウス、東北料理、ピザレストラン、韓国焼肉レストラン、回転寿司の店が立ち並んでいます。

 

また、水を使っ贅沢なオブジェが沢山あり、ここにも中国の経済力を感じました。

水のオブジェ