秋の奈良、京都を訪ねて

1981年―1982年の1年間、スイス連邦チューリヒ工科大学(ETH)、化学工学科でポストドクとして勤務していた際に席を並べたドイツからの博士課程の学生であった友人夫婦が、約1カ月(11月11日―12月8日)の予定で来日。彼らには日本人の友人が多く、その友人を訪ねての旅で、私が関西地区の観光案内を担当した。
大阪地区では、開発が進む大阪駅周辺(グランフロント、大阪駅、梅田スカイビル)と大阪城を案内。

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スカイビルで毎年開催されるドイツクリスマスマーケットの巨大なクリスマスツリー

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スカイビルと郵便局の間に整備された人工里山(稲刈りが終わり案山子が見張り)

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滝見小路に整備された人工林、夏には蛍が飛び交う

大阪城の天守閣からのは大阪城公園の紅葉が楽しめた。

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大阪城天守閣から北摂を望む
混雑が予想された京都を避けて15日(日曜日)はJRを使って奈良に。奈良では東大寺、春日大社、興福寺奈良公園を観光。

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紅葉に彩られた大仏殿

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苔むす石灯籠が並ぶ春日大社の参道

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当日は七五三で参拝の多くの家族連れ

時々雨の生憎の天気にも係らず、多くの観光客。ここでも中国からの観光客が押し寄せている。奈良公園の鹿は中国人観光客に大人気で、彼らが鹿せんべいを沢山与えることから、鹿も少々食傷気味。せんべいに見向きもしない鹿が多く見られた。

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鹿せんべいに食傷気味の奈良公園の鹿
17日はJRで京都に。いつもは阪急を利用して京都に行くことが多いことから、京都駅で降りるのは久しぶり。駅は観光客で溢れ、平日にも係らずすごい人出。京都駅から徒歩で行ける世界文化遺産の東寺と西本願寺に。東寺では国宝の五重塔を見た後、国宝と重要文化財の21像から構成される立体曼荼羅を鑑賞。

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東寺の五重塔(国宝)
その後、雨の中徒歩で浄土真宗本願寺派の総本山・西本願寺に。築地塀―御影堂門―手水舎―御影堂(国宝)―阿弥陀堂(国宝)の順で見学。西本本願寺では銀杏の大木が黄色に色づき始めていました。

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西本願寺の手水舎(重文)

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手前が御影堂(国宝)―阿弥陀堂(国宝)

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西本願寺境内の巨大な銀杏の木
19日は、嵐山、龍安寺に案内。大宮駅から嵐電で嵐山に。路面電車でゴトゴト走ること20分で嵐山に。嵐山駅は観光客で溢れ、通勤時間帯のターミナル駅の様相。そこから渡月橋を渡って嵐山の紅葉を望む。今年は朝夕の冷え込みが弱いことから色づきが殊の外悪い。

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色づきが悪い嵐山の紅葉

渡月橋を引きかえし、古都・京都の文化財として世界遺産に登録されている、臨済宗天竜寺派の大本山・天竜寺に。本堂・大方丈の入口には達磨の屏風が観光客を出迎える。

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本堂で観光客を迎える達磨さん

大方丈の回廊に座って「曹源池庭園」を鑑賞。曹源池庭園は、池中に立石群を配するとともに、嵐山を借景として取り入れ、美しい日本庭園で外国人観光客にも人気が高い。

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大方丈の回廊に座って「曹源池庭園」を望む
天竜寺北門を出て、左に曲がると京都を代表する景色となっている「竹林の道」に。ここも外国人観光客に人気のスポット。列をなしての散策となる。

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観光客で賑わう「竹林の道」
行きと同じルートで阪急河原町駅に戻り、四条大橋を渡り、「花見小路通」を散策。着物姿の女の子を多く見かける。着物を一日3千円から5千円でレンタルするとのことで、外国人観光客にも人気が高いとのこと。お金を出せば舞妓さんに変身できるとのことでしたが、今回はそのような舞妓さんに会うことはできなかった。

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「花見小路通」

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「花見小路通」の一本西の「西花見小路」は人通りが少なく風情がある
京都の多くの外国人観光客が訪れること、インバウンド需要で、経済が活性化されるのは嬉しいことだが、マナーが守れなくて、人のみ増え、どこに行っても行列。落ち着いたたたずまいの京都が失われつつあることが懸念される。