大阪造幣局の「桜の通り抜け」については、2025年4月の水めがね「大阪の桜」の中で紹介している。
大阪市民の春の楽しみである「桜の通り抜け」はCOVID-19の影響で、2020、2021年は中止となった。昨年から入場者を絞った状態で、桜の通り抜けが再開された。(事前にネットで希望の日時、参加人数を決めて申し込む)このところの地球温暖化で、桜の開花を予想することが難しく、満開の状態での「桜の通り抜け」になっていなかったが、今年は珍しく開花予想があたり、久しぶりに最高の開花状況での通り抜けとなった。(4月7日~13日)
4月9日(日)に選挙を済まし、13時半からの140年目となる「桜の通り抜け」に。天気も良く、日曜日なので、普段なら押すな押すなの状態になるが、人数制限のお陰でゆっくりと多種多様の遅咲きの桜を楽しむことができた。現在、大阪造幣局には140種、339本の桜が育てられている。今年の桜は「松月」。以下、珍しい桜を紹介する。
北門出口の近くにある「さくら名所100選の地」レリーフ
今年の桜「松月」(花は最初淡紅色で、次第に白くなる)
関山(園内で60本と最も多い)
紅時雨(紅色の豊かな花が特徴)
八重曙(淡紅色で芳香に富む)
春日井(奈良春日山にあった桜を佐野藤右衛門が接ぎ木育成したもの)
珠数掛桜(親鸞が桜の枝に数珠をかけられたという故事から名前がつけられた)
松前琴糸桜(桜研究家の浅利政俊氏が、無名の八重桜の大木の種子から作り出した桜。開花後紅色から淡紅色となる)
伊予熊谷(今年植えられた新品種。愛媛県土居町で栽培されている匂い桜の一種)
枝垂桜
大手毬(多数の花が手毬状態に)
長い歴史を持ち、多くの大阪市民に親しまれてきた「桜の通り抜け」。造幣局のすぐ近くに引越してきて11年。過去10年間、友人・知人を「桜の通り抜け」に案内してきた。通り抜けの主役「今年の花」は、17種類の桜から入場者の投票で決まる。令和6年の「今年の花」は? 楽しみです。
<参考資料:平成5年造幣局「桜の通り抜け」パンフ>