安山(韓国)

韓国のエコイノベーション(EI)事業に採択されたアナモックスのパイロットプラントが安山市下水処理場にこのほど完成されたことから、8月28日(水)に滞在していた水原市から車で安山市を訪れました。
安山市はソウルの南西30kmに位置し、ソウルからは地下鉄で約1時間の距離で、人口約80万人の都市です。以前は農村であった安山に、1980年代に大規模な工業団地が整備され、ソウルから3K職場といわれる多くの中小企業の工場が移転してきました。移転当時は、大気汚染、水質汚染が深刻であったとのことですが、現在はかなり改善されてきています。IMF通貨危機以降、安山市では賃金の安い外国人労働者が増加し、安山市は「国境のないまち」とも呼ばれているそうです。駅前には、中国・ロシア・インドネシア・モンゴル・パキスタン・ベトナム・スリランカ・バングラデシュなどの食堂や食品店が、教会も中国朝鮮族教会・インドネシア教会・イスラムセンターなどがあります。

工業団地に入る

道路の両側に立地する工場

下水処理場でアナモックスのパイロットプラントを見学後、車で15分ほどの始華湖(シファホ)に立ち寄りました。安山の西側は海岸で、広大な干潟が広がっています。そこが、汽水湖の始華湖(シファホ)です。以前はここに未処理の工場排水が排出され、汚染が激しかったとのことですが、現在では下水処理が整備され汚染が改善されています。

始華湖には韓国で最初となる、世界最大規模の潮力発電所(発電量25万2千KW、2004年工事開始、2011年始動、世界最大のフランスのランス潮力発電所の容量(24万㌔㍗)を上回る。)が設置されています。始華湖潮力発電所は、京畿(キョンギ)道始興(シフン)市の烏耳島(オイド)にある始華湖と西海の間に建設された始華湖防潮堤に立地しています。始華湖潮力発電所は、満ち潮の時だけ発電する漲潮式発電方式で、1日2回、4時間ずつ発電です。引き潮の時、始華湖の海水面の高さが3㍍下がった状態で水門をふさぎ、満ち潮が始まれば、潮差が約2㍍になった時に水門を開き、流れ込む海水が直径7.5m、重さ53tのプロペラを作動させて発電するという原理だそうです。
www.toyo-keizai.co.jp/news/general/2011/post_4515.php‎

始華湖潮力発電所

干潟の向こうに見える仁川の高層ビル街
今回直接この発電所を見学することはできませんでしたが、広大な干潟を望む展望台から始華湖の全体を見渡せ、右手には仁川市の高層ビル街を望むことができました。展望台の周辺の道路脇には、海鮮料理の店が林立し、休日にかかわらず多くのお客で昼間から賑わっていました。

道路脇に立ち並ぶ海鮮料理の店

安山と水原を結ぶ最高速度が80kmの国道

 

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です