青島市での日中韓学生ワークショップ

7月30日―8月1日、中国・山東省の青島市で開催された第11回の日中韓学生ワークショップに出席した。この学生ワークショップ、2008年に韓国・釜山国立大学・金研究室の大学院の学生が熊本大学・古川研究室の見学を機に始まったもので、英語での研究発表の経験を積ませること、人脈構築を目的としたものである。
その後、中国・大連理工大学が加わり、日中韓の三大学の学生ワークショップとして毎年夏休みを利用して開催されてきた。私の定年退官後は、大阪大学の池教授に日本側の幹事を依頼し、大阪大学、釜山国立大学、大連理工大学の三大学で交互にワークショップを開催してきた。日本側からは、大阪大学に加えて、山梨大学、北里大学もメンバーとして加わっている。今年度はこの日中韓学生ワークショップに参加する大学を増やすことを目的に、熊本大学と学術交流協定大学である、山東大学の倪寿清(Ni)副教授に開催を依頼した。副教授と大連理工大学の喬森教授の尽力もあり、今回は80人の参加者で、山東大学の近くの青島中信証券培訓中心で開催された。

青島中信証券培訓中心の宿舎からの眺め。右の建物がワークショップが行われた研修センター

ワークショップの立て看板

青島市を訪れるのは今回で3回目である。青島市は人口900万人の副省級の大都市で、日本人には青島ビールの生産地として知られているが、現在は中国の海洋産業の中心であると同時に、東部沿岸の重要な経済中心で、多くの製造業やハイテク産業基地が立地し、非常に活気溢れる大都市である。
今回のワークショップでは、7月30日に26題の口頭発表があり、活発な質疑応答がなされた。

OHPの写真は青島キャンパスに新しく建設された山東大学環境学院の建物

二人のChairmen(左:大連理工大学・喬教授、右:山東大学・倪副教授

ワークショップの後、先生方の投票で選ばれた優秀発表者5人に、倪副教授から優秀発表賞が贈られた。懇親会では、参加者をシャッフルした円卓で、美味しい料理と青島ビール、煙台ワインで盛り上がり、交流が深まった。

懇親会の様子(左から、大連理工大学喬教授、全教授、山東大学李教授)

7月31日は、エクスカーション。山東大学のバスで市内の青島ビール博物館の見学に。市内に入ると交通渋滞が激しい。地下鉄網の早期完成が待たれている。

青島ビール博物館前のビール通りでは多くの飲食店が並ぶ

青島ビール博物館では、15人が英語のワイアレスガイドを受けた。この博物館は1903年に建造された青島ビールの創業地工場に設立されたもので、多くの観光客で賑わっている。

青島ビールの市街地の工場(輸出用のビールの生産がメイン)

ビール製造に大切なものを示すパネル。(大麦、ホップ、酵母、水が大切)

ビール工場見学ルートの最後の試飲コーナーの賑わい

製造ラインの見学の後、ろ過前のビールとピーナッツで青島ビールを楽しむ。その後、瓶詰ラインを見学の後、出口前でろ過後のビールを飲み、お土産物を購入。
この後、人気のレストランで昼食。

昼食の料理(中央はイカ墨を練りこんだ餃子、テーブルの中央にはトウモロコシの粉で作った餃子)

昼食後、ドイツ人街で人気の観光スポット「八大関」を見学。八大関は、1930年代に外国官僚(特にドイツ人)や富裕層の別荘地として開発されたもので、現在でも当時の洋館が多く残っている。2010年 第1回「中国歴史文化名街」の1つに選定された。広い道路に大きく成長した街路樹、広い庭付の洋館た立ち並ぶ、人気のスポット。結婚式の前撮りが至る所で行われている。

木々に囲まれた洋館

高い木立に囲まれた道路

「八大関」を海に向かって下ると、青島第二海水浴場に。細かい砂のビーチで多くの海水浴客で賑わっている。

青島第二海水浴場(沖合には大型コンテナ船が行き来する)

中央左の建物はシャワールーム

水質は決していいとは言えない。我々の前に、ショベルカーが走ってきた。ビーチで集めてきたアオサを運んできたもので、待っていたダンプカーが持ち去った。

回収したアオサをダンプカーに移す

青島中心部から、宿舎の青島中信証券培訓中心までは2時間もかかることから、4時過ぎに「八大関」を後にした。

労山区の花崗岩が風化した岩峰

途中に、中国海洋大学、山東大学の正門、海水温泉センターを通り過ぎ宿舎まで。

中国海洋大学の正門

山東大学青島キャンパスの正門

宿舎近くの海洋温泉レジャーセンターの正門

 

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